岩手・宮城内陸地震 

そのとき酒飲みのおっさんは必死に自転車を漕いでの通勤途中だった。改正道路交通法を遵守して車道左側を走っていると、いつもスムーズに走れる場所で突然フラついてしまった。まだ開店前の菓子屋のシャッターがガタガタ音を立て、電線も揺れている。一瞬、地震かな?と思い、少し先のコンビニのポール看板を見たが揺れている様子はないので、風のせいかと思い直した。その朝は時折強い風が吹いていたのだ。

事務所に辿り着き、いつも通りにPCを立ち上げ仕事を始めた。此の事務所、土曜は休日なので電話も鳴らず、出勤するのも大概はおっさん独りなので、静かに落ちついて仕事もできるし、ごくたまにだけれどHなHPなんかも・・・も、もちろんその時はちゃんと仕事をしていた。

突然、事務所の社長が慌てて飛び込んで来るなり「なんともありませんか?」と聞く。「なにが?」と聞き返すと「地震ですよ!大変なことになっているみたいで、携帯も家電も不通ですよ」。聞けば社長は朝から海でサーフィンを楽しんでおり、その時も波待ちをしていて気付かなかったらしい。海岸で気象情報のラジオを聞いていた仲間に呼び戻されて知ったそうだ。

とにかく家に電話を入れてみたが繋がらない。娘の携帯も繋がらない。何度か試しているうちにたぶん偶然だろうが妻の携帯に繋がった。揺れは凄かったが何も被害はないと聞いて安心した。

次に頭に浮かんだのがなんと、いつもの居酒屋。酒飲みのおっさんは酒瓶が倒れていたらもったいないと思ったのだ。どうせ電話は繋がらないので自転車で壱弐参横丁へ向った。当然その時間に店が開いて居る訳もないが、日中営業している店に聞くと何も被害はなかったようだ。たぶん、酒も無事だろうと思った。夜を待って行ってみたら、何ごともなかったように営業していて、しかも満員御礼状態だった。

となると酒飲みのおっさんとしては酒の大元、酒蔵が心配になる。ニュースでは栗原方面の被害の甚大さを報道していたし、その辺りには栗駒山の千田酒造、綿屋の金の井酒造、萩の鶴の萩野酒造、桂泉のはさまや酒造店などの名立たる蔵元がある。心配で心配で酒屋やらネットやらで情報を探したが、どこも情報を発信する状態ではないようだ。

何日かして“宮城県酒造組合”と“地酒を楽しむ会宮城”のHPに簡単な被害報告が載った。建物やタンク、人には大きな被害はなかったようだが、瓶詰めして冷蔵していた商品が破損してしまった。つまり推察するに酒質の安定を待つ、あるいは熟成途上もしくは秘蔵の酒が被害に遭ったもので、こりゃ小規模な蔵元さんにとっては生死に関わるほどの大きな被害だろうと。

こんな時、酒飲みのおっさんにできることは被害に遭った蔵の酒を購入して飲むことくらいなんだけど、肝心の酒が無いことにはどうしようもないわけで、商品の被害が少なかったことを祈りつつ、なんとか頑張って乗り切ってくれるよう願うのみだ。

コメント

地震

 昨夜のアルコホールの余韻で、朝食を少々済ませ、二階へ上がってよっこらしょと横になった。雑誌を手に取ったところでユラユラ・ドーンときた。揺れが治まったとき直ぐに床下の収納庫直行した。コレクションがあるからだ。幸い無事であった。しげしげと眺めて気付く。コレクションして満足して終わるか、全部飲んで終わるか。いづれにしても時間がなくなっている。

◆おじさん様
決心が付きましたらお声掛けくださいな。よろこんでお手伝いいたします!

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