日本酒のこと 

昨年のこと。いつもの居酒屋で初見のお客さんが店主に「山廃ってなんですか?」つう初歩的な質問をしたのね。店主もおやぢも同い歳で老人性記憶障害、知ってはいるんだけど思い出せなかったの。あとで調べたつうか確認したんだけんど、伝統的な造りから「山卸」つう酛摺り行程を省いたものなんだと。日本酒が好きっつってもね、知ってるつもりで知らんことって多いし、うまいこと人に説明できないっつうことは知らないのと一緒なんだね。

そんでね、今日たまたま図書館で「日本酒百味百題」つう本を見つけて立ち読みしたのっしゃ。
したっけ、酒に関するあれやこれやが簡潔に解説してあって、なかなかの優れもんなんだね。いちいち出典を明記してあるのがまた好いのっしゃ。

この本によると、室町時代の末期に「酒道」つうのが起こったんだと。華道や茶道みたいな礼節とか精神修養を旨としたもんだったそうだけんど、明治時代には消滅したらしい。まあ、おやぢとしてはそんな堅苦しいのはごめんだかんね。無くなってよかったぁ。

ついでにしつこいようだけんど、酒のアルコール添加「アル添」について。

アルコールの添加は江戸時代から行われててね、伊丹流つうから丹波杜氏なんだべがね。端麗辛口つう味と酒質の保存性を両立させる造りとして絶賛されたとありますな。いわゆる「柱焼酎仕込」つう造り方で、宮城県では日高見(平孝酒造)のシリーズにこの造り方の酒がある。搾り粕から造った米焼酎を使うらしいね。添加するつっても10%以下の話でね、大吟醸となれば1%未満つうから味と香りを調整するスパイスみたいなもんだべね。

んだがら何を言いたかっつうと、戦後原料不足から造られたの三醸酒やら合成酒と本醸造を混同して、「純米とか純米吟醸とか純米大吟醸以外は本来の日本酒じゃない!」なんていってる漫画とかなんとかに影響されずに、まずは自分で飲んで、それから自分の好みで選びましょうつうことなのね。

ちなみに地酒ブームと先の偏見で、大きな蔵の造った酒を避ける人が多いと思うけんど、商品開発費・設備投資・人件費・経験値と、どれをとっても優れている大手酒造メーカーが本気で造った酒は旨いに決まってんでしょう! 利益率を無視して本気で造ればだけんどね。ときたまあんのよ、これが。安売り店には並ばないけんどね。もし運良く見つけたら買いですよ。

本醸造も旨いのよ! 

以前、親戚の法事に行った時のこと。

石巻にほど近い田舎の葬祭会館で、精進落としの膳には小瓶の「新関」が付いてたの。「新関」っていえば平孝酒造の普通酒だっちゃ(ちなみに「日高見」を造ってる蔵だね)。ほんで、おやぢは地元のおやっさんたちに聞いてみたの。

おやぢ「新関って日高見ば造ってる蔵だっちゃねぇ」

そしたら中でも酒好きそうなおやっさんが

おやっさん「日高見っつのは聞いたごどあっけど、飲んだごどねな。だいたい、こっつで売ってねぇがんねぇ」(日高見は聞いたことあるけど、飲んだことはないね。だいたいがこの辺じゃ売ってないからねえ)

おやぢ「んで、新関の純米どが吟醸なんつうのもあんだべが?」(それじゃ、新関の純米とか吟醸なんかもあるんですか?)

おやっさん「純米だの吟醸だのすっぺったのかっぺったの言われでも、解んねおね。おらはこいづ(新関)が剣菱すか飲まねんだ」(純米とか吟醸とかいろいろ言われても解らないんだよ。俺はこれ(新関)か剣菱しか飲まないんだ)

地元、石巻周辺で「日高見」取り扱ってる酒屋さんが少ないっつうのは聞いたことあるけんど、本当だったんだねぇ。たしかに「新関」も旨かったし、普段飲みの酒としちゃあ充分事足りるんでねえの。

酒は趣向品なんでね。飲む人が満足できればどんな酒でも好い酒なんだと思うんだね。ただし、酒蔵さんも酒屋さんも商売なんで、飲む人が少なくなって売れなくなった銘柄は造らなくなるっつうのは当たり前でね。おやぢの好きな本醸造も、もはや風前の灯なのかもしんないの。

みなさん、本醸造も飲んでみでけさい!旨いのあっから!!


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乾坤一 特別純米辛'08 vs '09 

そうそう、年末に書いた「08年乾坤一 特別純米辛口(火入れ一回)」と、「09年乾坤一 特別純米辛口(火入れ通常)」の味の違いについて。。。

先週の金曜日に、いづみやに09年版を買いにいったの。そしたら全くの偶然なんだけんど、乾坤一(大沼酒造)の社長さんがいらっしゃってたのっしゃ。何年か前に居酒屋主催の日本酒の会で一度お目に掛かったことはあったけんど、そん時はその他大勢の一人だったんでろくにお話もできなかったの。まあ、人見知りの激しいおやぢのことなんで、今回もご挨拶しただけ。お目当ての酒買ってそそくさと退散したんだけどね。「萩の鶴」けさい〜ん!なんて叫びながら入店しなくて良かったぁ、、、。

そんで、肝心の味の違いだけんどね、、、酒飲みの方々はお分かりのこととは思うけんどもね、 年末に封切って約10日、、、旨んまい酒に手を付けるなっつううのがそもそも無理なんだね。早い話「08年乾坤一 特別純米辛口(火入れ一回)」は、正月三ヶ日で飲んじまったのっしゃ。つまりなんだね「09年乾坤一 特別純米辛口(火入れ通常)」をば購入した時には、比較する酒はもう無かったつうことだね。情けないことにね。。。

んだけんどね、今回ばっかりはさすがのおやぢも、ちょこっとだけ気に留めて飲んだもんで、ちょこっとだけ比較することが可能なんだっちゃ。んで、相対的な比較結果はつうと、あくまで好みの問題ではあるんだけんど、09年版のほうが全体的な印象つうか、味のバランスなんかは優れてるような気がすんだね。なんかこう、始めから巧い新人歌手みたいなね。んでも、なんとな〜く08年版のほうが深い味わいつうか、旨味みたいなもんがあったような気がすんだね。下積みが長かった新人歌手みたいなもんだね。なんにせよ貴重な体験はできたんで、いづみやのおやぢには深謝です。

話は変わって、先週、いづみやに酒を仕入れに行ったとき、佐々木おやぢにも話したんだけんどね、特別な酒つうか通常手に入んないようなレアな酒も、経験つう事じゃあ充分飲んでみる価値はあるけんど、それっていつでも手に入るもんじゃないすぺ。おやぢとしてはね、いっつも言う事だけんどね、普段から飲む酒は何時でも手に入るしかもリーズナブルな酒つうのが最低必要条件でね、基本は年中販売してる本醸造か純米なの(喜久酔が手に入り易い酒かどうかは疑問だけんど)。んで、経験上、それが駄目な酒は吟醸も純米吟醸も旨くないんだね。まあ、全部の蔵とは云わないけんど。。。

ところで、酒蔵さんにとって一番怖いテイスターと言えばご存知「税務署」だべね。以前、知り合いに税務署の関係者がいたんだけんど、酒蔵さんが造った酒の税率とかが決まる役所つうだけじゃなくてね、味も造りも含めてあの人たちにかかればどんな誤摩化しも効かないんだと。

知人曰く、究極の地酒は各地域の税務署の人がブレンドした酒だっつうんだね。昔むかし、その知り合いに内緒で飲ませてもらった事があんだけど、どこの蔵とどこの蔵とのブレンドかは教えてもらえなかったもんの、絶妙な味だったような気がすんだね。当時、宮城の蔵も今ほど旨い酒は造ってなかった頃の話。

もしかしてこれから蔵元さんが三顧の礼を取って迎えるべきなのは、あの人たちなんでねえべかねえ。その能力を存分に発揮してもらえば、天下りとかの巷の避難も絶対に出ないと思うんだけんどねぇ。

ああ、今回は絵を描くのが面倒なんで、文章だけでごめんなさいね。

あいちゃんとよんじい 

おやぢは仕事の関係上、ず〜〜っと昔からリンゴのMac使ってんのね。窓系のパソコンに比べてハードは選べないし値段も高いし、あきらかに不利だっつうのは解ってんだけんど、印刷媒体はいまだにMacがスタンダードなの。クライアント様は神様だから仕様がないっちゃねぇ。

んでね、今使ってんのが「よんじい(G4)」で、もともとのOSが9.2なの。これって、今時はほとんど使えない(対応アプリが無くなってるし、Web系じゃ化石状態)OSなんだけど、東北の中小印刷会社や地域新聞社なんかじゃ、今でもOS9までしか対応してないんで、捨てらんないんだね。ちなみに「じーさん(G3)」も持ってんのよ、お役目を終えて物置に眠ってんだ。

窓系を使ってる人は信じらんないかもしれんけど、リンゴの会社は新しいOSとハードを発売すると、そのちょっと前のOSもハードも、当然アプリも使えなくなることが多いの。理不尽だけんど、仕事で使う限り他に選択肢がないかんね。

とは言いつつも、Web系の仕事がままならないんで、OSX10.3.9(「よんじい」ではここまでしかインストールできない)も併用しつつ、これまで騙し騙し来たけんど、そろそろ限界なんだっちゃ。

そんで、一応自称プロとしては、現フラッグシップの「MacPro」つうのを購入しようかと思った訳だけんど、スペック見たらトンデモスペック! 3Dアニメとか映像関係のお仕事してる人以外必要無いくらいすんごいの!!まともに使うためのメモリをプラスすると値段もすんごいことになんの!!!

そんで予算の関係上「iMac」を検討することにした。昔のは玩具だったけんど、今のは「よんじい」の数倍のスペックで、しかも「よんじい」買った時の半額!!玩具っぽいアプリは削除するとか、工夫すれば使えそうだと。

んだもんで「iMac」購入を決定! そんでも、おやぢの商売はソフトとフォントが金食い虫なもんでね。最小限揃えても「iMac」本体の3倍はかかんの。このご時世、かなり辛い出費なんだね。

さてさて、「iMac」が届きました。ちょこっとカスタマイズしてもらったんで、時間はかかったけんどね。肝心のフォントとアプリがまだなんで、仕事には使えないけんど、ネット接続なんかの基本のセッティングを済まして、しみじみと眺めてみたらなんと!やっぱ、リンゴのデザインは好いっちゃねぇ。

あんまり見た目が可愛いんで、これからは「あいちゃん」と呼ぶことに決めたっちゃ!

なんとか今月中にはWeb系は「あいちゃん」、印刷系は「よんじい」でお仕事できるように、がんばらねば!

年末に比べて比較的前向きなおやぢなのではありました。

ちなみに今回は「よんじい」環境で更新しつつ、「萩の鶴/中取り純米吟醸」をば賞味しておりますです。想像通り、佳酒です。

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2010年 元旦 

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え〜、おかげさまでなんとか年を越すことが出来ました。
今年もヨロシクお付合いくださいますよう、お願いいたします。


今日は元旦だっちゃねぇ。元旦からブログ書いてるおやぢってば、暇なんだっちゃねぇ。

年末に仕入れといた「萩の鶴」、まだ封切ってないの。
正月とはいえ、明るいうちから酒飲めるほど度胸がないっつうか、理屈じゃない罪悪感があんのよ。
しかも、純米吟醸なんて普段は飲まない贅沢な“晴”の酒でしょ。封切んのも度胸が要るんだね。いわば、綺麗なお嬢さんとデートする前の晩みたいな、ドキドキ感と緊張感が渾然とした状態でね。

え!? 大げさってが? んでも、おやぢにとっては大切な大切なことなのっしゃ。